米スタートアップのNeurableが世界初の脳制御VRゲームを発表しました。
Neurable 世界初の脳制御VRゲームを発表

先日、ロサンゼルスで開催されたSIGGRAPHカンファレンスで、Neurable社は世界で初めてのマインドコントロールVRゲームを発表しました。
ボストンに拠点を置くスタートアップNeurableはゲーム会社ではなく、VR内の動作を脳波でコントロールできるコンピュータインターフェース BCI(Brain Computer Interface)を開発しました。
BCIの最も一般的なタイプは頭皮電極を使用して脳内に電気信号を記録し、その後ソフトウェアを使用してコンピュータカーソル、ロボット四肢、さらにはエアシャークなどの外部装置のコマンドに変換します。
SIGGRAPHで展示されたゲームは、Neurableとマドリッドを拠点とするVRグラフィックス会社estudiofutureとのコラボレーションによるもの。HTC Viveのヘッドセットの標準的な弾性ストラップを交換し、7つの電極が付いたNeurableのアップグレードストラップを使用します。

ハンズフリー VRゲーム「Awakening」

今回発表されたVRゲーム「Awakening」について。主人公は政府の科学研究所の囚人です。セルから目覚めて研究所から脱出するのが目的です。実験により自分に超能力があることがわかり、それらを駆使していきます。
周りにはブロックやボールのようなアイテムがあり、それに集中することで選択したり使用したりなどできます。部屋の脱出方法を発見し、違う部屋ではロボット警備員と戦います。
これまでの歩行や物体を掴んだり、戦うこと全てをハンズフリーで脳波によって操作できます。
アイテムを脳波で選択する様子また、VR内のアバターの手足を自由に動かすシステムを多くの人が期待していることについて。これらの信号は物理的に定義されているため、ユーザーにとって自然なインターフェースではなく、誰かを長時間訓練する必要がでてきてしまいます。
モーターイメージは、将来のシステムに統合することに関心がありますが、現在のアプローチはコンシューマーテクノロジーには適していなく、基本的に訓練を必要としないシステムを作りたいとのことです。
今後のステップ
Neurableはさきのゲームを2018年にアーケードゲームとしてリーリースすることを目的にしています。
今後のステップとして、テクノロジーを既存のヘッドセットに取り入れること、アーケードをターゲットにしてテクノロジーを販売すること、開発者と協力して素晴らしいコンテンツを作ることに焦点を当てているそうです。
人気VR題材アニメ「SAO(ソードアート・オンライン)」に出てくる、フルダイブ型機能のVRが普及するまで、そんなに遠い未来なわけでもなさそうですね。
VRだけでなく、この脳波よって動作をコントロールできるシステムは社会を大きく変えてしまうことになるでしょう。5年後…10年後が楽しみです。
参照元:Startup Neurable Unveils the World’s First Brain-Controlled VR Game – SPECTRM
Photo:Neurable