バイオハザード7
20周年を迎える人気ホラーゲーム「バイオハザード」。2017年1月26日には最新作『バイオハザード7 レジデント イービル』が発売されました。近年のナンバリングタイトルはアクション性が強かったですが、本作は進化した原点回帰の新生。コンセプト「狭く、深く」を追求し、そらに最新技術も加わることで、この上ない“恐怖”を形にした作品となっています。
そして、PlayStation®VR(以下PSVR)に完全対応しており、本編全てをVRで楽しむことができます。これがとてつもなく怖いです。360度の世界でプレイするホラーゲームはまた別格の恐怖です。
なぜそんなに怖いのでしょうか?本作品の開発についてと実際のPSVR体験と共ににお伝えしていきます。
バイオハザードとは何か?
7を開発するにあたって、改めて「バイオハザード」とは何かを考えたようです。結果、なによりもホラーであること。危険な敵が徘徊しているところで、限りられた弾数の武器を手に、探索して脱出をする。これは歴代シリーズに共通する要素ではありますが、近年の大作ゲームの傾向である「より広く、より派手に」は向いていないのでは..
シリーズ史上最も怖い「バイオハザード」を表現する為に、戦闘要素が多かったり、舞台が広大であったり、敵のキャラクター数が多かったりする必要はない。すなわち、「狭く、深く」である。オンラインや2プレイよりも1人でやる方が怖い…。それなら一層、主観視点の方が怖いからそれにしよう。
こうして、「バイオハザード」の本質を見直し、より昇華させた『バイオハザード7』が生まれました。
人間は同じ人間が最も怖い?
本作で注目できる一つの点として、敵が人間であるということ。当然、表情もありますし、会話をしてきます。さらに追っかけてきます。実際にプレイした人はそれがとても怖く感じたのではないでしょうか?
昔から人間は、人知で計り知れないものを恐れます。その中で、傘や壁といった物の擬人化、鬼や座敷童子は人型といったように、物に生命を感じること、亡くなった人の怨霊など、人間の要素が絡んでいるもに恐怖を感じています。人間はまだ未知だから怖いのかもしれません。
また、人の顔を見ると脳は働き方を変えます。例えば、単なる物質や点ではなく、ニコニコマークのように丸い輪郭に中に目となる点が二つと一文字の口書き加えて顔のように見せると、第五次視覚野の働きが格段に良くなるようです。壁や天井の模様が顔に見えると気になり出すのは、顔を見つけると脳の一部の働きが高まるからと考えられています。
それほど、人間(顔)というのは、我々にとって大きな影響を与えています。それが本作では恐怖の要素として最大限活かされていると言えるでしょう。
PSVRプレイは家庭版お化け屋敷?
これまで『バイオハザード7』の怖さについて書いてきましたが、肝心のPSVRでやるとどうなのか…。一言で言うと、大げさではなく本当に怖いです。まるで、お化け屋敷に足を踏み入れているみたいです。PSVR特有の没入感がすごいです。
TVモニター越しのプレイでは、同じ主観視点であっても、あくまでもTV画面に主観視点が写っているわけで、PSVRだと画面の中、つまり「その世界に身を投じている」に変わります。なので、360度に意識を持って行かれ、恐怖心は数倍に膨れ上がります。かつてには無かった、目と鼻の先に繰り広げられゼロ距離の恐怖を味わえます。
まちがいなく、PSVRでプレイする『バイオハザード7』は今日において最強かつ最怖のホーラゲームでしょう。
PSVRでプレイ時の注意点
当然、グロテスクもあるホラーゲームなので、その影響が増大することで、トラウマになる可能性は高くなります。苦手な人はまず、PSVR無しでプレイしてからにしましょう。
VR酔い(疲れ)を感じる人は多いと思います。このゲームに関わらず、VRプレイは元々酔う人が多いみたいです。これは予測と認識のズレからきています。現実の視点の移動距離や速さが見えている映像とズレが生じるからです。
さらに本作は移動しながら(移動操作はコントローラーです)のゲームのため、実際は座っているのに、移動している景色を見ることになります。なおさら、酔いやすいかもしれません。無理にやる必要は当然ありませんし、適度に休憩を挟むのが良いでしょう。
また、最初はダメでも、続けているうちに慣れていったという人もいるみたいです。当方は、一度シナリオをクリアしてからプレイすると酔いにくかったです。憶測ですが、初見プレイですと恐怖感や探索、謎解きといった事に意識が大きく働き、それにVRが加わることで、脳がオーバーヒート状態なっていたと思います。
以上、自身の体調とホラー耐性に見合ったプレイでやることを推奨します。
VR TOKYO ゲームレビュー
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コメント
ホラーサバイバルゲームとして間違いなく、最高峰レベルといえます。
酔いについては、高速移動や上下ジャンプなどの激しいアクションは無いですが、やはり移動がある分、疲労感はあります。
※「良いにくさ」は、数字が低いほど酔いやすく、大きいほど酔いにくいことを表しています。