・・・では、気を取り直して、VR/ARコーナーで体験してきたものをお伝えします!!
よむネコ
最初に体験したのは、よむネコのブースで展示しているVR専用のオンラインアクションRPG『ソード・オブ・ガルガンチュア』。
オンラインでの協力プレイが可能な本作は、ガルガンチュアと呼ばれる巨人が生み出した巨大な世界で、リアリスティックな剣での戦いをプレイすることができます。(TGSではふたりの協力プレイが可能)
ソード・オブ・ガルガンチュア
ゲーム本編は、以前体験した銀座VRFesの時よりもやりごたえがあり、実際の動きとVR内の動きにも全く遅延がなくVR酔いもありません。
敵も強く、ダメージを与えるとすぐさまターゲットにされるので、ターゲットにされた際にはパリイ(敵の振りかざす剣での攻撃にこちらの攻撃を合わせて弾く)で回避できるかが重要な要素となっています。
また、近づき過ぎて闇雲に剣を振り回しても攻撃判定されず、「俺つええぇぇ!」の様な無双ゲームではないので、戦況を見極めて立ち回ることが大事です。とてもリアリティを感じました!
よむネコのプロデューサー土橋さんが「ガルガンチュアの本当の面白さを体験できるのは4人でのマルチプレイをした時」と言うように、間違いなく友人たちとマルチプレイは盛り上がると思うので、早くボイスチャット有りのマルチプレイをしたいです!
尚、今回ビジネスデイには、大阪大学のデバイス“GVS”技術の展示を実施。
GVSは、前庭電気刺激(Galvanic Vestibular Stimulation)の略で、頭部に微弱な電流を流し人にバーチャルな加速度(揺れ)感覚を感じさせるもので、剣戟での衝撃や移動の臨場感など、従来では表現できなかった演出を補完するという新しい取り組みを行っています。
GVS技術に関しては、移動時や敵との戦闘時に微弱な電流が流れましたが、これが「揺れ」に感じたかと言われるとそこまでではありませんでした。これからさらに磨きをかけて、よむネコが目指す体験を実現してほしいです!
出展タイトル | ジャンル | デバイス |
ソード・オブ・ガルガンチュア | アクション,RPG | Oculus Rift,HTC Vive,Windows MR |
JPPVR
TGS2018の「VR/ARコーナー」で1番広いブースを出展したJPPVR。日本初登場の筐体を含め、最新のVRマシーン7機種15台が登場しました。
今回は、VRレースゲー ムの「フォントカー」と自転車VRアトラクションの「タイムサイクル」を体験!
フォントカー
パッと目を引く、車型の筐体に乗り込みます。ハンドルとアクセルとブレーキが備わっていて、まさに実際の車を操作する感じになります。
内容は隣の筐体に乗ったプレイヤーとどちらが先にゴールするかを競い合う、レースゲームです。
詳しい説明はなく残念でしたが、乗る車を数種類から選べたり(車により加速度やハンドリングなどの違いあり)、レース中にアイテムを取得して対戦者を攻撃して妨害できます。
途中で高所から加速して飛びうつったりする時は、思わず空中で周りを見回してしまいました(笑)
レーシングゲームとしてゲーム性は高くなく、シンプルな感じでしたので、レース好きの方はゲーム性がもっと欲しいところではないでしょうか。
タイムサイクル
高層ビルの屋上および屋上同士を繋ぐ鉄鋼を自転車で渡りながら、ゴールまでいかに最速でいけるかというゲームです。
ハンドルが思っていた以上にぐらつき、ペダルも適度な重さで、実際に自転車を漕いでるような感覚がありました。
ビルとビルに架けられた細い橋を踏み外し落ちた時は、一瞬本当に落ちたような、ジェットコースターで落ちる時の様感に似たものを感じました。
没入感は高く、けっこうハラハラしましたし、何よりも終わった後には脚がパンパンでした。エクササイズにも活かせると思います。
リッチマンと助平がJPPVRさんのタイムサイクルを体験!未来感溢れる筐体とは裏腹にめちゃくちゃ疲れるゾ(笑)#JPPVR #TGS2018 pic.twitter.com/RmskJg3tS0
— VR TOKYO (@vr_tokyo) 2018年9月20日
出展タイトル | ジャンル | デバイス |
PHOTON RACER | レース,スポーツ | HTC Vive |
RAPID BATTLE | レース,スポーツ | HTC Vive |
Night of Zombies | アクション,シューティング | HTC Vive |
I can fly | アクション | HTC Vive |
Loo Woo VR | シューティング | HTC Vive |
Black Hawk in Desert | シューティング | HTC Vive |
Operation The Dark Eye | シューティング | HTC Vive |
Night of Zombie Dead Strike | シューティング | HTC Vive |
ハシラス
多様な施設型VRコンテンツの制作を⾏っている株式会社ハシラスは、VR/ARコーナーでは2番目に広い大規模ブースを展開。
イベント初公開のものも含む4つのVRアトラクションを出展しており、そのうち2つのアトラクションを体験してきました。
ハシラスレース
『ハシラスレース』は、最大4人で乗馬レース体験ができるVRアトラクションです。
専用の乗馬型筐体に乗りプレイをするのですが、これがすごい!「リアルなVR乗馬体験を実現。」と言うだけあり、圧倒的な没入感で本当に馬に乗っているような臨場感があります。
コントローラーを鞭のように振ると、馬がどんどん加速していきます。とにかく鞭をどれくらい叩けるかで勝敗が決まります。
レース中は、向かいからファンで風がおくられてくるので疾走感も感じることができ、思わず声を出してしまうほど楽しむこともできました。
手綱で方向など変えることができないので、これで進行もコントロールできるようになれば、もっと面白くなりそうです。
オルタランド
『オルタランド』は、大勢で自由に歩き回れる「VRの遊園地」です。
オルタランドの特徴は、「VRヘッドセットを装着したまま、バーチャル世界の中で色々なアトラクションを選んで遊ぶことができる」という点。VIVE Pro+バックパックPCを採用し、広域(12m×7m)のトラッキングを実現しています。
現在、多くのVR施設では体験するアトラクション毎にVRヘッドセット着脱しなければいけませんが、『オルタナランド』ではその必要がありません。(ちなみに同時プレー人数は最大16名)
『オルタランド』では、VR・AR カフェバーのVREXで提供されている「mogura in vr」や「ヨケロック」がありました。こちらは過去にVREXで体験しているので、今回はセグウェイのような筐体に乗り、オルタランドの空間を走ったり飛んだりできるアトラクションを体験。
ジェットコースターのようなアップダウンのあるアトラクションは、実際には動いていないのに落差を感じることができ、あらためてハシラス社の作るVRコンテンツのクオリティの高さを実感。
ただ、フレームレートが低いのか少しVR酔いがあったのと、不具合が多く体験までに少々時間がかかってしまったので、今後こういった点が解決されれば体験者もスムーズに様々なVRコンテンツを体験でき、オペレーションも楽になるので間違いなく双方にメリットがあります。
出展タイトル | ジャンル | デバイス |
オルタランド | VR遊園地 | HTC Vive |
Urban Coaster | VRジェットコースター | HTC Vive |
Hashilus | VR乗馬レース | HTC Vive |
斧投げVR(仮称) | VRアクション | HTC Vive |
bHaptics
bHapticsは韓国の企業で、「TactSuit」というVR空間での触覚をよりリアルに感じられるような、ウェアラブルハプティックデバイスを開発しました。
TactSuit
「TactSuit」は、ベストとスリーブ、ハンド・フットカバー、VRヘッドマウントディスプレイ用のフェイスクッションで構成され、70以上の振動装置により、胴体、腕、手足そして額にリアルな触覚が感じらる仕組みになっていました。
本ブースでは女性アニメキャラクターに指でツンツンされるコンテンツを体験。実際に横腹あたりにされるとその箇所が振動しました。
今後はそれこそFPSやアクション系のコンテンツともコラボレーションして、ダメージを受けた際の衝撃を限りなくリアリティに表現してくれるかもしれません。
またBluetoothでワイヤレスに接続できるので、コードが気にならずに遊べるのは素晴らしいですね。
出展タイトル | ジャンル | デバイス |
TactSuit | Haptic Suit | Oculus Rift,HTC Vive,Windows MR,Oculus Go/Gear VR,Daydream |
あまた
あまた株式会社のブースでは、2019年春にOculus Store、Steam、PlayStation Store(PS VR)でリリースが決定したVR脱出アドベンチャーゲーム『Last Labyrinth(ラストラビリンス)』と、DeNAとあまたが共同で開発中のVR謎解き&バトルゲーム『VoxEl(ボクセル)』が出展。
今回は、「VR時代の新しいアドベンチャーゲーム」をコンセプトに開発され、VRだから実現できる世界観と、仮想キャラクターとのコミュニケーションを体験できる『Last Labyrinth』を体験してきました。
Last Labyrinth(ラストラビリンス)
『Last Labyrinth』でプレイヤーは、車椅子に縛り付けられており身動きを取ることができません。(自由に動かせるのは頭と指先だけ)
そこで鍵となるのが、館で出会う1人の少女。プレイヤーの頭にはレーザーポインターが装着されており、レーザーポインターを使って気になる場所へ少女を誘導し、少女のアクションに対し実際に頭を振って(「はい」なら頷く、「いいえ」なら左右に振る)回答し、一緒に脱出を目指します。
一瞬、「これだけ操作が限定されていてコミュニケーションが取れるのか?」と思いましたが、開発者の思うつぼでした。ボタン操作ではなく実際に頭を振って返事を返すので、短時間のプレイでしたが、リアルと同様でしっかり少女とコミュニケーションを取っているという感覚を得ることができます。
また、画質や世界観のクオリティも高く、操作もシンプルなので誰にでも簡単にプレイできるので、日頃ゲームをやらない人にも体験してもらいたいタイトルです。(ややゆっくりすぎる感じがするので、もっとサクサクプレイしたいという方もいるかもしれません。)
すでにリリースされている他のVRタイトルとは、また一味違った体験が楽しめますよ。
本日は試遊いただきありがとうございましたー。
— 高橋 宏典 Hiromichi Takahashi (@fura) 2018年9月20日
製品版では少女と徐々に絆が深まっていくコミュニケーションが感じられるようになっていく予定です!
引き続き応援のほど、よろしくお願いします!
出展タイトル | ジャンル | デバイス |
ラストラビリンス | アドベンチャー | PSVR,Oculus Rift,HTC Vive,Windows MR,Oculus Go/Gear VR |
VoxEL(ボクセル) | VR謎解き脱出バトル | Oculus Rift,HTC Vive,Windows MR |
MyDearest
VR界で最も勢いのあるスタートアップの1社であるMyDearest株式会社のブースでは、同社が手掛ける『東京クロノス』を展示。『東京クロノス』は、『SAO』、『楽園追放』のスタッフらが参画して制作中のVRミステリーアドベンチャーゲームです。
2018年7月に実施したクラウドファンディングでは、国内外1,662人からのべ1800万円以上を集め話題にもなりました。
東京クロノス
今回は、開発中のデモ試遊機を体験。体験できたのは本作の冒頭のみであったため、自分で回答を選択し物語を進めるという展開はありませんでしたが、映像が美しくキャラクターたちの表情豊かなアニメショーンを体験することができました。(キャラクターのビジュアルがこれまた美しく強いこだわりを感じる!)
正式リリースが待ち遠しいです!(2019年春に発売を予定)
出展タイトル | ジャンル | デバイス |
東京クロノス | アドベンチャー | PSVR,Oculus Rift,HTC Vive,Oculus Go |
シリアルゲームズ
シリアルゲームズは「ゲームを作りたい」というエンジニアの強い想いから生まれた会社で、ソーシャルゲーム開発やスマートフォンアプリの制作をしています。今回はブース内でTGS限定のVRゲームコンテンツを体験することができました。
東京ナイトメアガール
15才の少女、夢乃うつつの夢に毎晩あらわれるナイトメアモンスターをピローファイト(枕投げ)で退治するVRシューティングゲームです。
枕を投げる「攻撃」と、ナイトメアからの攻撃を防ぐ「防御」を駆使してナイトメアを倒していくのですが、シンプルな操作ながらゲーム性が高く、かなり夢中でプレイしてしまいました。
ダークファンタジーな世界観も作り込まれており、クリア後にランクも表示されますので、最高ランクを目指して何度でもプレイしたくなりました。
出展タイトル | ジャンル | デバイス |
シリアルゲームズ | シューティング | Oculus Go |
・・・
時間や整列状況により全部のブースは回りきれなかったのが悔やまれます。ガッツリ楽しむとなると1日だけじゃ足りません!
出展者様、もし別の機会がありましたら、是非取材をさせていただきたいです。
今後もVR業界を盛り上げていけるよう来年の取材も頑張ります!